Home奥田英朗>噂の女 奥田英朗

Thu2013.11.07


噂の女 奥田英朗

噂の女 奥田英朗
新潮社

2013.11.6

中古車販売店の女
麻雀荘の女
料理教室の女
マンションの女
パチンコの女
柳ケ瀬の女
和服の女
檀家の女
内偵の女
スカイツリーの女


閉塞感溢れる地方都市。
中学・高校時代は、地味で目立たないコだったのに、
短大デビューして、年上の彼氏、キャバ嬢から、
墓地の分譲会社社長の愛人
→ 土建会社社長の愛人
→ 資産家の不動産会社社長(65)の妻になり男児を出産
→ 地元県議の愛人
しかも社長達はみんな突然死

こんなこと言うとなんやけど、わたし、糸井さんを尊敬するわ

だって、田舎の普通の女がやれることで一番どデカイことって保険金殺人やろ。

糸井さんは、女の細腕で自分の船を漕ぎ出し、大海原を航行しとるんやもん。
金持ちの愛人を一人殺すぐらい、女には正当防衛やと思う

あの夜、柳ヶ瀬のクラブで見かけた糸井美幸は、妖艶なカマキリに見えた。
ならば安易に近寄って殺されるオスが悪い。

稲越などどうせろくでもない政治家なのである。色仕掛けで金を搾り取り、
最後に殺したとしても、それはそれで天晴れなことのように思える。

一度でいいから自分も悪女になってみたい。


そして上がりは、県議の隠し口座(裏金)の2億を横領し、行方をくらます

「男好きのする女」って人生、やってみたかったな…

物語が終わった後、2ページイラストが続くのも面白いつくり。
食虫植物(女)に虫(おっさん)が近寄って…
次のページで食べられちゃう
おっさんのメガネ飛んでるし

章ごとに語り手が変わるので、深みというか深刻さに欠けるけれど、
閉塞感も十分充満しつつ、さらっと読めて面白い。


関連記事
[奥田英朗]  [噂の女]  [おくだひでお

COMMENT

周囲を踏み台にしてゆく美幸に振り回されている人々のリアリティ。
コミカルながらも哀愁を醸し出している雰囲気が作者らしいと感じました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

+Re: 藍色様

いつもありがとうございます。
作業が遅くて申し訳ありませんm(__)m

TRACKBACK

この記事のトラックバックURL
http://booksmemomemo.blog.fc2.com/tb.php/154-36c5ef56
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

+「噂の女」奥田英朗

「侮ったら、それが恐ろしい女で」。高校までは、ごく地味。短大時代に潜在能力を開花させる。手練手管と肉体を使い、事務員を振り出しに玉の輿婚をなしとげ、高級クラブのママにまでのし上がった、糸井美幸。彼女の道行きにはいつも黒い噂がつきまとい―。その街では毎夜、男女の愛と欲望が渦巻いていた。ダークネスと悲哀、笑いが弾ける、ノンストップ・エンタテインメント! 中古車販売店の事務員、雀荘のバイト、高...