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Thu2013.02.21


逆回りのお散歩 三崎亜記

逆回りのお散歩 三崎亜記
集英社

2013.2.20

逆回りのお散歩
戦争研修


◇逆回りのお散歩

寂れた地方都市A市と、隣町のC町の合併には、
隠された陰謀が…
長年にわたる推進派の巧みな操作によって、
何の疑問も抱かず合併を受け入れる大多数の市民と、
反対派として一つの勢力になる前に、
叩き潰された反対運動。

何が真実なの?

「…真実は必要です。ただしそれは、
『真実らしい何か』で構わないのです」

「歴史上に、真実というものは存在しない。
 史実はあるがね」
「史実とは、具体的な歴史資料によって、
 それが確からしいと認められたものだ。
 真実ではない」
「真実とは、定まった形をしているわけではない。
 人々に無意識のうちに刷り込まれた情報が寄り集まり、
 真実として固定化される」

伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」のように、
こんな世の中になったら怖い
(でも既に着々と現実になっているのかも)
という世界なのだけれど、
「ゴールデンスランバー」のようなスピード感はなく、
淡々と語られるのが、良くも悪くも三崎亜記の世界。
嫌いじゃないけど、「陰謀」が何なのかよくわからず…
そう大した陰謀じゃなさそうなところも
読後の消化不良感の一因か。
三崎亜記にしては、「現実」っぽすぎるのかなー。


◇戦争研修

地方自治体の活性化のために認められた
自治体間戦争事業。

戦争 ≠ 敵対・殺し合い
戦争 = 連携・共同作業 → 目標達成

実際の戦争は「交流イベント」
武器は「交流イベント用備品」
戦死者の家族は「交流イベントで家族を失った町民」として、
「イベント損害補償金」が支給される。
事業としての戦争。
よくこんなこと考え付くなー、三崎亜記

そしてこの「戦争研修」を経て、「となり町戦争」に
なるわけですね。
「となり町戦争」、また読み直さなくちゃ


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