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Thu2013.05.30


桜ほうさら 宮部みゆき

桜ほうさら 宮部みゆき
PHP研究所

2013.5.28

第一話 富勘長屋
第二話 三八野愛郷録(みやのあいごうろく)
第三話 拐かし
第四話 桜ほうさら


古橋笙之介、22歳。
千葉の搗根(とうがね)藩の小納戸役だった父が
御用達の商家から賄賂を取っていたとして、役を解かれ、
蟄居閉門。切腹。
父の汚名を晴らすため、江戸留守居役の指示で
江戸に出て長屋暮らしを始めた笙之介。
2話、3話で、笙之介の周囲で起こった事件を解決しつつ、
4話で意外な真相が明らかに…


「宮部みゆき、好きじゃない」という人がいてびっくり
私は宮部みゆきに甘いので。

「桜ほうさら」、途中、「ん?」とひっかからなくもないけれど。
三木謙次の絵が、かわいらしすぎる気もするけれど。
いいの


[宮部みゆき]  [桜ほうさら]  [みやべみゆき

Sat2013.05.25


バートラム・ホテルにて アガサ・クリスティー 乾慎一郎訳

バートラム・ホテルにて アガサ・クリスティー 乾慎一郎訳
早川書房

AT BERTRAM'S HOTEL
Agatha Christie

2013.5.22


ミス・マープルシリーズ。

ミス・マープルの姪で、画家のジョーン・ウエストについて、
 「ジョーンは、まさにその現代流の絵描きね」
 これは、まったくの見当ちがい。ジョーン・ウエストが現代風だったのは
二十年も前のことで、若い画家たちからは完全に古いときめつけられて
いるのである。

とあるのが一番印象に残ったところ。

平成になったのが、つい最近のことのような気がするけれど。
一昔どころか二昔も前のことで、愕然とするような感覚かしら


[アガサ・クリスティー]  [バートラム・ホテルにて]  [乾慎一郎]  [Agatha]  [Christie

Fri2013.05.24


しあわせなミステリー 伊坂幸太郎・中山七里・柚月裕子・吉川英梨

しあわせなミステリー
宝島社

2013.5.22

伊坂幸太郎 『BEE』
中山七里 『二百十日の風』
柚月裕子 『心を掬う』
吉川英梨 『18番テーブルの幽霊』


◇伊坂幸太郎 『BEE』

恐妻家の殺し屋兜、自宅のスズメバチの巣を退治する
… だけのお話
「マリアビートル」と「グラスホッパー」を読み返したくなる。
ところで、これって「ミステリー」?


◇中山七里 『二百十日の風』

初なかやましちり。
「ミステリー」… ?
オチが風の又三郎って、斬新。
不思議なお話。


◇柚月裕子 『心を掬う』

初ゆづきゆうこ。
ナゾが私にもわかって、何かどんでん返しが
… 特になく
「ミステリー」?
「しあわせなミステリー」?
検事の佐方は気になるので、佐方シリーズ、
機会があったら読んでみたい。


◇吉川英梨 『18番テーブルの幽霊』

初よしかわえり。
警視庁の鑑識課員原麻希(ハラマキ)は
シリーズものらしい。
登場人物ががちゃがちゃして、ちょっとわかりにくい。
でも、これが一番「しあわせなミステリー」かな


「しあわせなミステリー」の意図するところが
さっぱりわからない
なぜ、この4人なのかも… ?
不思議なアンソロジー…


[しあわせなミステリー]  [伊坂幸太郎]  [中山七里]  [柚月裕子]  [吉川英梨

Mon2013.05.20


私の中のおっさん 水野美紀

私の中のおっさん 水野美紀
角川書店

2013.5.16

はじめに あるいは、私のしめきりさん
あめ色になるまで
寒くてバカになった話
予期せぬ出来事
そこスルーしちゃもったいない
負け戦を繰り返す話
東京怖い
勝浦の夏と脱皮のお話
蝉時雨の夏に思う
上がれ、私のモチベーション
気に病む

佐賀
名古屋
規格外の人びと
もちきらい…
わが家の太陽
身体からのキケン信号
私の中のおっさん
ロックの人
けっせつ
パンチの人
過剰進化について考える
湯船につかろう
インドネシアへ
水を注ぐ(東日本大震災)
石巻に行く
デジタルデトックス
ジャカルタ体験
おわりに


水野美紀のエッセイが面白い、という書評を見て。
水野美紀? 踊る大捜査線の?
エッセイ?
… という感じで借りてみました。

面白い
水野美紀、こんなにフツーに面白いんだ
表紙がちょっともったいない。

「もちきらい」の中で、
いいじゃないかっ! きらいでっ!!
と叫んだあと、グリーンピースを引き合いに出して、少々脱線。
シュウマイの上のたった1個のグリーンピースくらい食べてやれよ。
あれはなあ、あれは日本でグリーンピースが活躍させてもらえる唯一の場所なんだっ。
…(略)… グリーンピースごはん? 好んで作るか?
…(略)… グリーンピースが主役になったとたん、日本人はそっぽを向くのだ。
…(略)… 日本にやってきたグリーンピースが唯一「ここにいてもいいんだよ」と
認められた場所はなあ……シュウマイの上だけなんだっ。それもたった一粒!
…(略)…


面白いから、ぜひ読んでください


[水野美紀]  [私の中のおっさん]  [みずのみき]  [踊る大捜査線

Wed2013.05.15


最後の恋 MEN'S つまり、自分史上最高の恋。

最後の恋 MEN'S つまり、自分史上最高の恋。
新潮文庫

2013.5.14

僕の舟           伊坂幸太郎
3コデ5ドル         越谷オサム
水曜日の南階段はきれい   朝井リョウ
イルカの恋         石田衣良
桜に小禽          橋本紡
エンドロールは最後まで   荻原浩
七月の真っ青な空に     白石一文


◇僕の舟 伊坂幸太郎

水兵リーベ僕の舟… 懐かしい。
40年前のたった4日間の恋の相手、60年前の初恋の相手を
探してくるのは、探偵の黒澤。
あぁ… 黒澤さん、他の作品にも出てくるよね。
「流行語を叫ぶな、と学校で教わらなかったのか」
教わらない、教わらない


◇3コデ5ドル 越谷オサム


◇水曜日の南階段はきれい 朝井リョウ

朝井リョウ、こっぱずかしいくらいキラキラしてます
いいなぁ… 朝井リョウ


◇イルカの恋 石田衣良


◇桜に小禽 橋本紡


◇エンドロールは最後まで 荻原浩

荻原浩、なんとなく有川浩と混同してしまう
あれ… 「図書館戦争」の… じゃないんだ…
(しかも有川浩は、女性
「三匹のおっさん」… も、有川浩…
「押入れのちよ」が、荻原浩ね。


◇七月の真っ青な空に 白石一文

余韻が美しい


[最後の恋]  [MEN'S]  [つまり、自分史上最高の恋。]  [朝井リョウ]  [伊坂幸太郎]  [石田衣良]  [荻原浩]  [越谷オサム]  [白石一文]  [橋本紡

Fri2013.05.10


優しいおとな 桐野夏生

優しいおとな 桐野夏生
中央公論新社

2013.5.9

第一章 スープ・キッチン
第二章 シブヤパレス
第三章 バトルフィールド
第四章 鉄と銅と錫と
第五章 世界は苦難に満ちている
第六章 優しいおとな


読売新聞連載中は、途中で挫折したけれど
(週1回連載で、分量が物足りなくて)
桐野夏生だし、挿し絵が素敵なので、
ずっと気になっていた。

… 読んだ覚えがあるのは、連載中に読んでいたせいかと
思ったけれど…
本で既に読んでました…

人は(私は)何のために本を読むのでしょう…

近未来。
施設を飛び出したイオン。
渋谷の公園でのホームレス生活。
地下で暮らす闇人達のアンダーグラウンドの世界。
川辺を放浪する川人達。
闇人ボンズとの対決。

この本… この倍書いてもいいんじゃないかな。
色々なシーンが盛り沢山なのに、
どれもあっさり終了ー。
なんだろー… 子ども向け?
物足りない。もったいない。
桐野夏生らしい毒もグロもない。

植物状態になったイオンに、モガミが語り聞かせる形で
真相が明らかになるのも…
カンタンすぎるというか。

イオン達が魅力的なので、余計にもったいない
というか…

「AKIRA(大友克彦)」みたいになりそうなのに。

アンダーグラウンドを統率する大佐の狂気は、
「地獄の黙示録」のカーツ大佐みたいなのに。
(それほどすごくないけど)

下水道を伝って逃げようと、流された先は鉄格子。
鉄格子の先には空が見えるのに、出口がない…
なんて、アンジェイ・ワイダの「地下水道」?
そのものなのに。

なんだかちょっとずつもどかしい

スカイエマの挿し絵が、本になってもたくさん入っているのが嬉しい


[桐野夏生]  [優しいおとな]  [きりのなつお]  [スカイエマ

Wed2013.05.08


続・世迷いごと マツコ・デラックス

続・世迷いごと マツコ・デラックス
双葉社

2013.5.7

はじめごと ――存在自体が不謹慎――
1章 女子アナ最終戦争 ――田中みな実が終わらせたもの――
   夏目三久 有働由美子 葉山エレーヌ 加藤綾子 紺野あさ美 田中みな美
2章 ナルシシズム&ニヒリズムの研究 ――演出された自己との決着戦――
   イチロー 斎藤佑樹 木村拓哉
3章 80年代トップアイドル論 ――あの3人がいた奇跡――
   中森明菜 松田聖子 小泉今日子
4章 二世タレントの処世 ――分相応に生きるということ――
   小泉孝太郎 石原良純 長嶋一茂
5章 男性司会者についての考察 ――ヒデちゃんという王道――
   みのもんた 中山秀征 関口宏
6章 自然体不要論 ――「気持ち悪さ」とは称賛である――
   元・宝塚女優(真矢みき 檀れい 黒木瞳) 大竹しのぶ 広末涼子 菅野美穂
7章 業と純情の近似性 ――誰が彼女たちを追い詰めたのか――
   加護亜依 後藤真希 華原朋美
8章 崩壊した幻想とその後 ――そもそも芸能界に清純派はいない――
   酒井法子 小向美奈子
9章 女優とは“男”である ――それにつけても沢尻エリカ――
   沢尻エリカ 高城剛
10章 陰性エロスと陽性エロス ――熊田曜子の居場所――
    熊田曜子 杉本彩 小池栄子 仲間由紀恵
11章 男権社会での生き方 ――政治の世界に進んだ女たち――
    丸川珠代 蓮舫 小池百合子
12章 アスリートの本質 ――ダルビッシュは神か鬼畜か――
    澤穂希 ダルビッシュ有 紗栄子
13章 リーダー不要論 ――すべてを変える特効薬なんてない――
    橋下徹
14章 テレビに棲む女たちへ ――最近のドラマに興味がない理由――
    島崎和歌子 磯野貴理子 前田敦子
おわりごと ――無為に過ぎる日々――



ナンシー関はもういない、ってわかっているんだけれども。
探してしまう…

マツコ・デラックスは、もちろんナンシー関ではないけれど。
頭のいいヒトだなーと思う。
「世迷いごと」も「続・世迷いごと」も面白い。
…が。
「似顔絵、欲しいなぁ」って、思ってしまう
(だから、ナンシー関はいないんだってば


[マツコ・デラックス]  [続・世迷いごと]  [まつこ・デラックス

Tue2013.05.07


死角 オーバールック マイクル・コナリー 古沢嘉通訳

死角 オーバールック マイクル・コナリー 古沢嘉通訳
講談社文庫

THE OVERLOOK
Michael Connelly

2013.5.2


LA市内を一望する展望台で射殺された医学物理士のケント。
妻を殺すと脅迫されたケントは、病院から癌治療用の
セシウム放射性物質を持ち出していた。
セシウムを使ったテロ事件として、FBIが関与してくる。
セシウムの行方とテロリストを追うFBIに対して、
ボッシュは殺人犯が見つかれば、セシウムも見つかると考える。

「エコー・パーク」に次ぐ、ハリー・ボッシュ・シリーズ13作目。
「エコー・パーク」で決裂したFBI特別捜査官のレイチェルも
出てくる。
しかも、これ、事件発生から12時間の物語
自らも被爆しながらも、事件を解決したボッシュ。

基本的な方程式なんだ――セックス足す金イコール殺人。それだけだ

かっこいい

レイチェル、新しい相棒イグナシオ・フェラスとの
関係も気になるし、早く新作が読みたい


[マイクル・コナリー]  [死角]  [オーバールック]  [古沢嘉通訳]  [Michael]  [Connelly]  [THE]  [OVERLOOK

Mon2013.05.06


もいちどあなたに会いたいな 新井素子

もいちどあなたに会いたいな 新井素子
新潮社

2013.5.3

OPENING
澪湖 1
大介 1
陽湖 1
澪湖 2
大介 2
澪湖 3
陽湖 2
澪湖 4
ENDING
あとがき


大学3年生の澪湖(みおこ)。
父大介、母陽湖(ようこ)。
父の妹和(やまと)=やまとばちゃん(やまとおばちゃん)と
その夫恭一、娘の真帆。
共働きの両親に代わって、当時高校生だったやまとばちゃんに
育てられた澪湖。
そのやまとばちゃんの娘が、たった5か月で亡くなってしまう。
翌日、澪湖はやまとばちゃんに違和感を抱く。

…"このひと"は、あたしのやまとばちゃんじゃ、ないっ!

あぁ…新井素子だー。
しかし、この話はどこにいくんだ?

澪湖はオタクの塚本君に相談する。

「盗まれた街」ジャック・フィニイ
「ぼくの地下室へおいで」レイ・ブラッドベリ

萩尾望都のまんが? そんなのあったっけ?
検索したら、「ウは宇宙船のウ」に収録されているらしい。
「ウは宇宙船のウ」… 探せば出てくるかな…

閑話休題。

澪湖、大介、陽湖の語りで話が進んで行くのだが、
母陽湖の「離婚を考えている」云々で、
話の行方がますますわからなくなる。
のかと思いきや、あっさりやまとばちゃんが
トリッパーだと明かされる。
パラレルワールドのトリッパー。

ENDING――和

これは和の物語。
和が語るENDINGを読んで、OPENINGに戻ると
和の悲哀が胸に沁みる。

それでも、あれは、幸せな情景だったのだ。

だから……いつの日か、また……
もいちど、あなたに、あいたいな。



[新井素子]  [もいちどあなたに会いたいな]  [あらいもとこ

Sun2013.05.05


ヒトのオスは飼わないの? 米原万里

ヒトのオスは飼わないの? 米原万里
文春文庫

2013.5.3

犬猫の仲
町一番の美女
雨が連れてきた猫
天国と地獄
台風一過
人類征服の尖兵たち
王子さまは家庭教師
わが家が一番
猫格変化
電話が怖い
道理の失踪
猫に似た人
家族旅行
竹林交友録
全ロシア愛猫家協会会長
ゲンの変貌
金色の目をした銀色の猫
ショック療法
聖家族
双子姉妹の青春
ゲンのいない庭
ノラ
後日談---あとがきにかえて


ネコ犬も飼っていないけれど。
ネコや犬との生活に憧れてしまう
米原万里の愛情と喜びがあふれているエッセイ。
米原万里が亡くなった後、
このコ達は幸せに暮らしているんだろうか…

最初に、犬猫達(と本人とお母様)の写真があるので、
作中の犬猫に、一層親近感がわきます


[米原万里]  [ヒトのオスは飼わないの?]  [よねはらまり

Thu2013.05.02


ガソリン生活 伊坂幸太郎

ガソリン生活 伊坂幸太郎
朝日新聞出版

2013.5.2

Low
Drive
Park
エピローグ


いいなぁ、伊坂幸太郎
ガソリン生活、全体的にトーンがほのぼのとしていていい感じ。
もちろん伊坂幸太郎なので、ものすごく残酷な人たちも出てくる。
でも、語り手が車なので、距離感があってさらっとしている。

語り手は、望月家の緑色のデミオ=緑デミ。
望月家は、大学生の良夫、高校生のまどか、
小学生の亨と母郁子の4人家族。
良夫と亨が緑デミに偶然乗せた、仙台在住の元女優、荒木翠が、
その数時間後、不倫相手の丹羽とともに事故死する。
良夫と亨は、荒木翠を追っていた記者、玉田憲吾と知り合う。
まどかと恋人の江口が、事件に巻き込まれそうになったり、
亨の学校のいじめ問題がでてきたり。
荒木翠の事故のナゾも絡んで…

物語は、すべて緑デミによって語られるので、緑デミが実際に
見聞きしたことか、様々な車から緑デミが聞いたことしか語られない。
ちょっともどかしいところもあるけれど、その距離感があるからこそ、
暗いお話にならずにすんでいる。
だって…
よく考えたら、トガリとその子分達も、荒木翠のダンナも、
亨の同級生の井伊田達も、相当コワイ。
トガリとその恋人がいくら残虐だからと言って、こんな最期は
ないんじゃないかとも思う。
けれど、車たちのとぼけた会話で、なんだかほのぼのしてしまう。

「オー!ファーザー」の由紀夫と母と4人の父親が、一瞬登場する

終わりがくるのが残念 もっと読んでいたかった。

エピローグは… 楽しいけれど、出来過ぎかなぁ…


[伊坂幸太郎]  [ガソリン生活]  [いさかこうたろう