Home>2013年02月  TotalPages1

Thu2013.02.28


ミシン2/カサコ 嶽本野ばら

ミシン2/カサコ 嶽本野ばら
小学館

2013.2.27

missin'2 / casaco

竜之介追悼ライブの最後の曲が終わった後、
ミシンに頼まれた通り、ギターでミシンに殴りかかった私。
病院のベッドで目覚め、死のうとした私を止めたのは、
ミシン。
やっぱり

ミシンによって「蝙蝠傘子(コウモリ カサコ)」と
名づけられた私。
蝙蝠傘子の由来は、
ロートレアモンの「手術台の上のミシンと蝙蝠傘の
偶然の出会いのように美しい」

…いかん。
「ミシン」から(というか、「世界の終わりという名の雑貨店」から)
引きずっていた、エドガーやアランや
窓から落ちるロビン・カーやらに、
パタリロまで出てきていた脳内背景に、
ダリやらマグリットやら、マルセル・デュシャンの便器までが
混ざって、収拾がつかない…
(読書というものは、かくも個人的な体験なので仕方ない)

この事件が「演出」だとされ、
爆発的に売れ出した死怒靡瀉酢(シドビシャス)。

もーあらすじは書かなくていーか。
ミシン、かっこいい
でも、カサコはもっとすごい

…って、今ごろ嶽本野ばらにハマっても、
誰もついてこないですよね
この勢いで「下妻物語」いってみようかな。
「ロリヰタ」かな。


[嶽本野ばら]  [ミシン2/カサコ]  [たけもとのばら

Wed2013.02.27


ミシン 嶽本野ばら

ミシン 嶽本野ばら
小学館

2013.2.26

世界の終わりという名の雑貨店
ミシン


◇世界の終わりという名の雑貨店

物語の冒頭の「君」を、少年だと思って読んでいたら、
「僕」が「世界の終わり」という名の雑貨店を開いた
経緯が語られ、10数ページも進んで、
初めて「君」がお店を訪れたときの描写が…
『透き通る白いビスクドールのような肌をしたみつあみの君』
あれ…
Vivienne Westwoodのラブジャケットに黒いミニクリニ…
って、女の子じゃん

頭の中に「トーマの心臓」(萩尾望都)とか、
エドガーやアランなんかの絵が浮かんでいたんだけどな…

すらりとした肢体にノーブルな顔立ちの「君」の
顔の右半分には、頬から首筋にかけて大きな黒い痣が。

Vivienne Westwoodに身を固め、
世界に対して声高に主張することもなく
静かに壊れていった「君」…

「僕」との短い逃避行から戻った「君」が
退行して病院に入院しているくだりで
ちょっと「九月が永遠に続けば」(沼田まほかる)が
ダブった。
(全然違うのですが)

嶽本野ばらは、読んでいて浮かぶ絵がキレイ

ところで、文中、「Gaultierのビスクドール」と
出てくる「Gaultier」は「ゴーチェ」と読むんですね。
Jean-Paul GAULTIERとは表記が違うんだーと思って、
検索結果を眺めていたら、
ふと、「ジャン=ポール・ゴルチエ」?
昔は「ゴルティエ」って言ったような…
でも、「ジャン=ポール・ゴルティエ」でググったら、
「ジャン=ポール・ゴルチエ ではありませんか?」
って言われちゃいました


◇ミシン

「ミシン」って「missin'」なんだ
ブラザーとかシンガーとかのミシンじゃないのね…
と思いながら読み進める。
乙女として生き、乙女に憧れる私が、
ある日、TVでパンクバンド死怒靡瀉酢(シドビシャス)の
ボーカル、ミシンに一目ぼれ。
ミシンが好きなMILKの服にはまり、
ミシンを追っかけ、
ミシンと一日も早くプラトニックに結ばれること、
ミシンの恋人という噂のギターの竜之介の死を願い…
竜之介の突然の死で募集されたギタリストの選考会で、
ミシンに指名され、死怒靡瀉酢のメンバーとなった私。
私にだけは優しいミシンが、私に託した願いは、
竜之介追悼ライブの最後の曲が終わったら、
ギターで自分を殴り殺してくれ、というもの。
ミシンを愛するが故に、ミシンを殺す決意をする私。

…で終わるのですが。
図書館の嶽本野ばらの棚に、「ミシン」と「ミシン2」が
並んでいたから、何も知らずに両方借りてきちゃったんですよ。
「ミシン2」ってことは…
まぁいいか

映画「シド・アンド・ナンシー」のシド・ヴィシャス
(ゲイリー・オールドマン)はかっこよかったなー


吉屋信子「花物語」
尾崎翠
森茉莉


[嶽本野ばら]  [ミシン]  [世界の終わりという名の雑貨店]  [たけもとのばら

Tue2013.02.26


しょっぱいドライブ 大道珠貴

しょっぱいドライブ 大道珠貴
文春文庫

2013.2.25

しょっぱいドライブ
富士額
タンポポと流星


「泥酔懺悔」の「白に白に白」を読んで、
大道珠貴の本、読んでみよう、と思ったので。
とりあえず、芥川賞受賞作(2003)の
「しょっぱいドライブ」を借りてくる。


◇しょっぱいドライブ

海沿いの小さな町。
34歳の実穂は、60代の九十九さんとドライブしている。
実穂の父も兄も、そして実穂も、九十九さんの人の良さと
財力に、長年つけこんできた。

…なんか読んだような…
読んでないような…
芥川賞をとった本だから、その頃読んでるのかしら


◇富士額

中学2年でお相撲さんとベッドを共にしているイヅミ。
14歳かー。
14歳のときに、こんなに色々考えてたかなー。


◇タンポポと流星

幼馴染の鞠子にすっかり取り憑かれているミチル。
鞠子から逃げ出すために、東京に出て就職する。


よかった。どうやら、初めて読む本です。
大道珠貴、どう言えばいいんだろう。
とりとめのない日常というか、
気力があるんだかないんだか(多分ない)人物達の
生活が、ゆるゆると綴られていくような。
なんとも捉えどころのないお話です。
もうちょっと読んでみるかな…


[大道珠貴]  [しょっぱいドライブ]  [だいどうたまき

Mon2013.02.25


散歩 小林聡美

散歩 小林聡美
幻冬舎

2013.2.24

森下圭子  葛飾柴又
石田ゆり子  駒沢公園
井上陽水  代官山 ~ 中目黒
加瀬亮  浜離宮恩寵公園 ~ 水上バス ~ 浅草
飯島奈美  増上寺 ザ・プリンス パークタワー東京 ボウリングサロン
もたいまさこ  新宿 ~ 箱根湯本(小田急ロマンスカー) ~ 富士屋ホテル
柳家小三治  芝公園 ~ 東京タワー ~ 巴町砂場
おわりに


森下圭子 フィンランド在住コーディネーター
飯島奈美 フードスタイリスト


小林聡美のエッセイ、ではなく、対談集。
森下圭子?
「かもめ食堂」で一緒に仕事をした、
フィンランド在住16年のコーディネーター。
小林、森下、小林、森下…と、テンポ良く進んでいたら、
途中で?
二人の会話が入れ替わった?
突然「編集」さんが会話に加わってる。
でも、しょっちゅう出てくるわけではないので、
油断してると、また入れ替わって…
二人の会話が交互に出てくると思うから、
いちいち人の名前なんて見ながら読まないのに…
「編集」さんでテンポが狂う度、軽くイラっとする。
「編集」の人ってわかるように書いてほしい

他の章も、ときどき編集さん、カメラさん、
幻冬舎の専務さんまで出てくる。
…誰?

井上陽水、加瀬亮と進んでいくうち、
だんだん読むのが面倒になってくる
もたいまさこも出てくるから、頑張って読む。
…頑張って読むような本じゃないよね…
通勤途中に読むのではなく、
のんびり1つずつ、散歩を楽しむように読む本ですね…

もたいまさこの言葉。
小: 自分の中の年齢いくつくらいで止まってる?
も: 止まってるのは、三十くらいで止まってるね、頭の中は完全に。
も: もう全然成長してないっていう感じがする、頭の中。


[小林聡美]  [散歩]  [こばやしさとみ]  [森下圭子]  [石田ゆり子]  [井上陽水]  [加瀬亮]  [飯島奈美]  [もたいまさこ]  [柳家小三治

Sat2013.02.23


泥酔懺悔 Webちくま連載

泥酔懺悔
筑摩書房

2013.2.21

朝倉かすみ   無理
中島たい子   下戸の悩み
瀧波ユカリ   初めての飲み会
平松洋子   だめなことは、悪いことではない
室井滋   ザル女という噂
中野翠   酒瓶にも警告ラベルを!?
西加奈子   名女優
山崎ナオコーラ   ひとりでお酒を飲む理由
三浦しをん   下戸一族VS飲酒派
大道珠貴   白に白に白
角田光代   損だけど


「Webちくま」連載の「泥酔懺悔」(2011年9月~2012年4月)に、
書下ろし「損だけど」(角田光代)を加えたエッセイ集。
とりあえず、こういうものは順番に読む。
エッセイの最初に著者略歴。
生年が書いてある人とない人がいて、ちょっと気になるので
ググってみる。

朝倉かすみ(1960年) 中島たい子(1969年) 瀧波ユカリ(1980年)
平松洋子(1958年) 室井滋(1958年) 中野翠(1946年)
西加奈子(1977年) 山崎ナオコーラ(1978年) 三浦しをん(1976年)
大道珠貴(1966年) 角田光代(1967年)


◇無理 朝倉かすみ

『正体なくすまで飲むのは、生理的に無理なのだ。
 どうしても、それはできない。』

そーですか…泥酔しないんですねー…
泥酔懺悔?


◇下戸の悩み 中島たい子

と、思ったら、中島たい子さんにいきなり怒られる。
泥酔懺悔?
酒飲みはすべからく懺悔すべし、ってこと?
嫌な酒飲みとは飲みに行かないのが一番ですよ。


◇下戸一族VS飲酒派 三浦しをん

読むのが辛くなったので、三浦しをんに飛ぶ。
三浦しをんは、絶対「泥酔懺悔」なハズ。

『酒の話をするのはつらい。自らの恥について語るのと同義だからだ。』
そーそー。そーでなくっちゃ
『三十代になってから、泥酔すると記憶を失うようになった。』
…30代になってから?泥酔すると?
…そーですか…

94歳で亡くなった母方の祖母のお通夜と告別式で、
見事に下戸な母方の一族を横目に、酒を飲む少数派。
おばあちゃんが、いい最期だったんだなー。


◇初めての飲み会 瀧波ユカリ

三浦しをんで持ち直して、前に戻る。
大学入学後初めての新歓コンパの悲惨な体験から、
『決して手酌を他人にさせない女になった』そーで。
いや、手酌って別にみじめなものじゃないと
思うんですけど。
手酌が問題なんじゃなく、誰も構ってくれないのが
問題なんですよね。


◇だめなことは、悪いことではない 平松洋子

『もうイッパイ飲もうかな、やめておこうかな。
 ぎりぎりのところに立ったとき、耳もとに響く「まあいいか」。
 あのとんでもなく甘やかなささやき……』
そーそー、そーなんですよ。


◇ザル女という噂 室井滋

酒飲みというレッテルに対して、淡々と反論。
そーそー。
『今は本当に“負の酒”は飲みたくないのである。』


◇酒瓶にも警告ラベルを!? 中野翠

『下戸で酔っ払うほど呑めない人間は一部始終をおぼえているのだ。』
知ってます
わかってます


◇名女優 西加奈子

『「じゃあ、お酒を飲まなきゃいいじゃない!」
 待って。
 バレリーナにとって、歌舞伎役者にとって、 舞台は人生
 そのものなの。トゥシューズを、隈取りを捨ててしまったら、
 あたしは、あたしじゃない。』
そんな大仰な。
でも、「飲まなきゃいいじゃない」に反論するのって難しい。


◇ひとりでお酒を飲む理由 山崎ナオコーラ

一人でバーに行って、2、3杯飲んで
30分ほどで店を出る。
かっこいい。


◇白に白に白 大道珠貴

大道珠貴の本、読んでみよう。


◇損だけど 角田光代

『飲みはじめたら、途中でやめるということができないのである。
 どうしてもどうしても、できない。』
うーん、耳が痛い


[泥酔懺悔]  [朝倉かすみ]  [中島たい子]  [瀧波ユカリ]  [平松洋子]  [室井滋]  [中野翠]  [西加奈子]  [山崎ナオコーラ]  [三浦しをん

Fri2013.02.22


オトフリート・プロイスラー 逝去

オトフリート・プロイスラー 逝去
享年89歳

2013.2.21


新聞の訃報欄に目がとまる。
オトフリート・プロイスラー氏89歳。
ドイツの児童文学作家?
あぁ、「大どろぼうホッツェンプロッツ」の。


[オトフリート・プロイスラー]  [逝去

Thu2013.02.21


逆回りのお散歩 三崎亜記

逆回りのお散歩 三崎亜記
集英社

2013.2.20

逆回りのお散歩
戦争研修


◇逆回りのお散歩

寂れた地方都市A市と、隣町のC町の合併には、
隠された陰謀が…
長年にわたる推進派の巧みな操作によって、
何の疑問も抱かず合併を受け入れる大多数の市民と、
反対派として一つの勢力になる前に、
叩き潰された反対運動。

何が真実なの?

「…真実は必要です。ただしそれは、
『真実らしい何か』で構わないのです」

「歴史上に、真実というものは存在しない。
 史実はあるがね」
「史実とは、具体的な歴史資料によって、
 それが確からしいと認められたものだ。
 真実ではない」
「真実とは、定まった形をしているわけではない。
 人々に無意識のうちに刷り込まれた情報が寄り集まり、
 真実として固定化される」

伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」のように、
こんな世の中になったら怖い
(でも既に着々と現実になっているのかも)
という世界なのだけれど、
「ゴールデンスランバー」のようなスピード感はなく、
淡々と語られるのが、良くも悪くも三崎亜記の世界。
嫌いじゃないけど、「陰謀」が何なのかよくわからず…
そう大した陰謀じゃなさそうなところも
読後の消化不良感の一因か。
三崎亜記にしては、「現実」っぽすぎるのかなー。


◇戦争研修

地方自治体の活性化のために認められた
自治体間戦争事業。

戦争 ≠ 敵対・殺し合い
戦争 = 連携・共同作業 → 目標達成

実際の戦争は「交流イベント」
武器は「交流イベント用備品」
戦死者の家族は「交流イベントで家族を失った町民」として、
「イベント損害補償金」が支給される。
事業としての戦争。
よくこんなこと考え付くなー、三崎亜記

そしてこの「戦争研修」を経て、「となり町戦争」に
なるわけですね。
「となり町戦争」、また読み直さなくちゃ


[三崎亜記]  [逆回りのお散歩]  [みさきあき

Wed2013.02.20


1922 スティーヴン・キング 横山啓明・中川聖訳

1922 スティーヴン・キング 横山啓明・中川聖訳
文春文庫

FULL DARK, NO STARS
Stephen King

2013.2.19

1922
公正な取引


スティーヴン・キングの新刊、
上下2段組みの分厚い本を想像していたら、
意外と薄い文庫本。
中編の「1922」と短編の「公正な取引」。
どちらもキングにしては短い


◇1922

1922年、妻が相続した土地を巡る諍いから、
妻を殺し、古井戸に埋めた農場主。
1930年にこの男が罪を告白する手記の体裁で
物語は進む。
相続したトウモロコシ畑を手放したくない男は、
14歳の一人息子を味方につけ、妻を殺害。
この描写がエグい…さすがキング…エグすぎ
口が耳まで裂けちゃうなんて、ブラックダリアか。
古井戸に投げ込んでからも、畳み掛けるように
エグい描写が続く。
うー…

でも、息子ヘンリーと恋人シャノンの破滅的な逃避行は、
ちょっと美しくて切ない。
ボニーとクライドみたい
息子を愛する父親の気持ちも、切ない

息子を失い、農場を失い、それでも1930年まで
生きていた男は、妻の亡霊とその手下のネズミ達に
追い詰められ…
最後もエグいなー。


◇公正な取引

ガンで余命幾ばくもないデイヴ・ストリーターは、
「Fair Extension」を商売にする悪魔と契約。
15年かそれ以上の命と引き換えに、悪魔が要求したのは、
年収の15%の振り込みと、
(悪魔がお金を要求、って斬新)
取り除いた「負の重さ」を押し付ける相手を指名すること。
しかも、自分が憎んでいる相手でないと、契約はできないと…
ストリーターが憎む相手は、幼馴染で親友のトム・グッドヒュー…

人生が一気に好転して、幸運続きストリーターの人生と、
どんどん不幸のどん底に引きずり込まれるグッドヒュー。
当人だけじゃなく、一家を巻き込んで、というところがコワイ。
終わり方も、ある意味肩すかし。
一番怖いのは、悪魔ではなく普通の人なのね


[スティーヴン・キング]  [1922]  [Stephen]  [King]  [FULL]  [DARK,]  [NO]  [STARS

Thu2013.02.14


母性 湊かなえ

母性 湊かなえ
新潮社

2013.2.13

第一章 厳粛なとき
  母性について 母の手記 娘の回想 *リルケの詩
第二章 立像の歌
  母性について 母の手記 娘の回想 *リルケの詩
第三章 嘆き
  母性について 母の手記 娘の回想 *リルケの詩
第四章 ああ 涙でいっぱいのひとよ
  母性について 母の手記 娘の回想 *リルケの詩
第五章 涙の壷
  母性について 母の手記 娘の回想 *リルケの詩
第六章 来るがいい 最後の苦痛よ
  母性について 母の手記 娘の回想 *リルケの詩
終章 愛の歌
  母性について *リルケの詩


湊かなえ2連チャンは、ちょっとキツイなー
と思いつつ、気になって一気読み。

物語は、女子高校生の転落死のニュースで始まる。
事故か?自殺か?

続く「母の手記」は、神父への告白。
冒頭の女子高生の母親かと思いきや、
「娘の回想」と続く。
回想?
死んでなかったの?

母の手記と娘の回想、同じ出来事が、全く違う様相を見せる。
痛々しいまでに、母に愛されたいと願う娘。
「愛を注いだ」なんて言いながら、娘を虐待している母親。

リルケの詩が引用されているのを飛ばしちゃいけないんでしょうか…

途中で「あぁ違うのか、この人か」と気づいても、
最後まで一気に読ませる。
でも、なんだろー
なんかすっきりしない
ちゃんと話をすれば、もっと早くに娘は救われたんじゃ…

第六章で、やっと、冒頭の女子高校生が死んでいない、
とわかるように書いてるのも不自然。
普通、最初に「意識不明の重体」って書かない?
まぁ、そこも伏せておきたいポイントだったのか。
でも、死んじゃったと思わされたから、違うって
わかっちゃったのにな。

湊かなえ、「望郷」という新刊が出たみたいだけど、
しばらくいいかな…


[湊かなえ]  [母性]  [みなとかなえ

Tue2013.02.12


夜行観覧車 湊かなえ

夜行観覧車 湊かなえ
双葉社

2013.2.11

第一章 遠藤家 【七月三日(水)午後七時四十分~七月五日(金)午前十一時】
第二章 高橋家 【七月三日(水)午後九時~七月五日(金)午後四時】
小島さと子 Ⅰ
第三章 遠藤家 【七月三日(水)午前八時~午後五時二十分】
第四章 高橋家 【七月四日(木)午後九時二十分~七月五日(金)午後十時】
小島さと子 Ⅱ
第五章 遠藤家 【七月五日(金)午後三時~午後八時三十分】
第六章 高橋家 【七月五日(金)午後十時二十分~七月六日(土)午前零時三十分】
小島さと子 Ⅲ
第七章 ひばりヶ丘 【七月五日(金)午後八時二十分~七月六日(土)午前一時四十分】
第八章 観覧車
小島さと子 Ⅳ


ドラマ「夜行観覧車」(TBSテレビ金曜日午後10時)を
見ながら、
「夜行観覧車」読んだよなー。
で…どんな話だっけ?この男の子、犯人なんだっけ?

あぁ…人は何のために本を読むのでしょう

ということで、借りてきました「夜行観覧車」

そっか、本では最初から奥さんが自白してるんだ。
でも、次男は何故失踪?
…結局、拾い読みでは済まなくて、
もう一度全部読むことに

湊かなえの本を読んでいると、
TVドラマみたいだなー、と思いますが、
ドラマは更にドラマチックになるんですね。

どの登場人物にも共感というか、感情移入しにくい。
結局、ひばりヶ丘婦人会の小島さんが
一番わかりやすく思えた


[湊かなえ]  [夜行観覧車]  [みなとかなえ

Sun2013.02.10


破産 嶽本野ばら

破産 嶽本野ばら
小学館

2013.2.8


実話…のつもりで読み始めたら、
「僕」は「伯爵」と呼ばれているし。
家賃25万円の賃貸マンションの部屋にはシャンデリア。
元カノの靴乃コ(かのこ)は桁違いにお金持ちだし。
巫女装束の魔法使いにしてトイチの高利貸し、
要蓉子は出てくるし。
これは一体なに?

存在しないといわれる幻書、アンドフリームニルの
「至高なる調理の瞑想書」を手に入れたため、
殺されてしまった靴乃コ。
要蓉子の手によって、蘇生の儀式が執り行われ…

魔法円は部屋のほぼ中心に作られましたから、かなり邪魔です。
今も靴乃コは浮遊したままで、います。
(嶽本野ばら「破産」より)

お終い。

これって続きもの?
「実話」だと思っていたのは、勘違い?

初嶽本野ばら、楽しく読めました
もう何冊か、いってみようと思います。

気になったので、「破産 嶽本野ばら」で検索かけました。
嶽本野ばら、おじさん(失礼)なんですね。
そして、実体験、崖っぷち進行中。
とりあえず、嶽本野ばらが男性だってことは、覚えました。


[嶽本野ばら]  [破産]  [たけもとのばら

Fri2013.02.08


残り全部バケーション 伊坂幸太郎

残り全部バケーション 伊坂幸太郎
集英社

2013.2.5

第一章 残り全部バケーション
第二章 タキオン作戦
第三章 検問
第四章 小さな兵隊
第五章 飛べても8分


新聞広告に、
伊坂幸太郎最新刊
残り全部バケーション
と、結構大きく出ているのを見て、
ん?でもこの絶対本読んだことある
最新刊?
文庫化最新刊?
いや、単行本って書いてあるし…

頼りない記憶を頼りに、『残り全部バケーション』が、
「Re-born はじまりの一歩」実業之日本社、
という短編集に入っているのを確認。

そーそー。これ読んだ。
でも、「残り全部バケーション」のリクエストがくるまで
間があるので、もう一度借りてみる。

そーそー、こんな話。
岡田と溝口をこの短編で終わらせるのはもったいなくて、
一冊の本になったのかな

やっと「残り全部バケーション」が手元にきて、
第二章から読み始める。
(一章は読んだばかりだし、早く先に進みたくて^^)

第二章、父親に虐待されている子どもを、
結構な大芝居を打って、岡田が救う(というか救おうとする)。

第三章、岡田がいなくなった後、溝口と太田が、
ある女性の拉致を請け負うが、
衆議院議員が刺されて意識不明の重体となる事件が起き、
検問が敷かれ…
溝口と太田が盗んだ車のトランクには、大量の札束が詰まったカバン、
検問でトランクを開けたのに、それをスルーする警官、
女性の上着のポケットには、議員を刺した凶器の刃物…

第四章、岡田の小学生時代。溝口も登場

第五章、毒島に復讐を企てる溝口。
果たして岡田は…

ここで、第一章を読んでみると、
ぱちりぱちりと音をたてて、物語のピースがはまっていく。
すごいなんだこの伏線

もう一度読みたくなって、とりあえず、第二章をパラパラめくり、
第三章をじっくり読み…

このまま永久ループに突入しそう

いいなぁ、伊坂幸太郎

毒島の運命やいかに
って、この終わり方、ちょっと、「バイバイ、ブラックバード」みたい?


[伊坂幸太郎]  [残り全部バケーション]  [いさかこうたろう

Wed2013.02.06


終わりの感覚 ジュリアン・バーンズ 土屋政雄訳

終わりの感覚 ジュリアン・バーンズ 土屋政雄訳
新潮社

The Sense of an Ending
Julian Barnes

2013.2.4

I
2


珍しく母が自分で図書館に行って、リクエストして来たと言うので
何という本か聞くと
「えーと、なんとか…外国の…
 2011年にブッカー賞を取った本よ」

母は、賞を取った、とか、書評で褒めていた、とかに弱い

で、数日経っても、ほんの10ページほどのところに、
栞代わりのハガキがはさまったまま。
「なかなかリズムにのれないのよ。もう、いいわ。」

早っ

確かに、トニーの回想で始まる物語は、なかなか入り込みにくい。

トニー、コリン、アレックスの三人組に、転入生のエイドリアン。
「ライ麦畑でつかまえて」のホールデンが、年をとってから
学生時代を回想したら、こんな感じ?
物語はさらさら進む。
高校を卒業し、別々の道に進んだ4人。
トニーは大学に行き、ベロニカと付き合い、別れ…
ケンブリッジに進んだエイドリアンから、
ベロニカと付き合うことを許してほしいという手紙を受け取る。
社会に出る前に、アメリカを半年放浪して帰ってきたトニーは、
エイドリアンが自殺したことを知る。
結婚し、娘が生まれ、離婚をし、娘の結婚に立ち会い、
今は引退して、穏やかな一人暮らし。
かつて高校で、歴史の先生の「歴史とは?」という問いに、
「勝者の嘘の塊」と答えたトニーだが、
今は、「生き残った者の記憶の塊」だと知る。

なんとなく、カズオイシグロを思い浮かべて読み始めたけれど、
カズオイシグロとは違う。

2章になってやっと、見知らぬ弁護士から手紙が届く。
ベロニカの母が、500ポンドとエイドリアンの日記を
トニーに遺贈したと。
しかしながら、日記はベロニカの手元にある。

そして…『衝撃的エンディング』
a2+v+a1*S=b

何年かしたら、また読み直してみたい。


[ジュリアン・バーンズ]  [終わりの感覚]  [Julian]  [Barnes]  [The]  [Sense]  [of]  [an]  [Ending]  [土屋政雄

Sun2013.02.03


微笑む人 貫井徳郎

微笑む人 貫井徳郎
実業之日本社

2013.2.1

プロローグ
第一章 逮捕
第二章 疑惑
第三章 罠
第四章 犬
第五章 真実


図書館で本を借りることの難点は、リクエストを出してから
手元に届くまで、結構時間が経ってしまうことがあること。
順番が回ってきて、いざ本を手にしても、何の(誰の)書評を
読んでリクエストしたのか、わからないことがある

この本も、
「微笑む人」?
「貫井徳郎」?
という感じで読み始めました。

妻と3歳の娘を、水遊び中の不幸な事故に見せかけて
殺害した仁藤は、東大(とは書いていないけれれど)卒業後、
大手都市銀行に勤める典型的なエリートサラリーマン。
身長182センチでハンサム。
勤務先では、女性からも男性からも、仕事ができる、温厚、
人徳者、と言われ。
近所でも絵に描いたような幸福な家庭と見られていた。
そんな仁藤が、妻子を殺した理由は、
「妻子がいなくなれば、部屋が空き、本が置けるから」

仁藤は相当の読書家で、自宅は本で溢れ返っていたとはいえ、
本当にそんな理由で人は人を殺せるのか?

仁藤に興味を持った「私」は、仁藤の勤務先、大学、高校、中学…
と、仁藤の過去を遡り、真相をノンフィクションにまとめようとするが…

読み始めて早々、気になる記述が。
ちょっと引用させていただきます。

仁藤の読書傾向に、取り立てて異常性は見られなかった。
猟奇犯罪を扱った小説やノンフィクションは特になく、
ミステリーや時代小説、新書、わずかな専門書など、
ごく健全な書棚でしかなかった。

(貫井徳郎「微笑む人」より)

あぁ、やっぱり。
事件の犯人が、本を読む人だと、読書傾向が問題にされるんだ。
昔々、本好きの久美ちゃんと
「私たち、何か事件を起こしたら、読んでた本を調べられて
 『やっぱりね』って言われちゃうよね
って言ってたことがあります。
スティーヴン・キングとかジェフリー・ディーヴァーとか、
その当時だと「検屍官」シリーズとか、
痛い(怖い)話、多いよなー。
読書日記を始めるにあたっての心配も、実はそこなんですが

あれ、でも、猟奇犯罪とミステリーって、かぶらないの?
じゃあ、セーフかな。

もっとも、何か事件を起こす予定(というか度胸?)はないし、
読んだ本の中身もすぐ忘れちゃうから、万一何かやらかすとしても、
参考にできるとは思えない

話が逸れましたが。

「微笑む人」仁藤に、連続殺人鬼の裏の顔はあるのか?
「私」が真相を探ろうとすればするほど、
「いい人」エピソードばかり出てくる仁藤。

「罠」でいい感じに緊迫するのに、四章五章とやや失速感。
というか、真相を探るハズの「私」が、
何を聞いても、仁藤が異常だった証だと確信を深めていって、
「私」=パラノイア?
と、仁藤よりそちらが不気味になってくる。
もしかして「私」の身に何か起こるのかと思いきや、
何も起こらず、「真実」も藪の中。
ラストが深いんだか、単に浅いんだか…
初貫井(多分^^)なので、よくわかりません。


[貫井徳郎]  [微笑む人]  [ぬくいとくろう

Fri2013.02.01


けさくしゃ 畠中恵

けさくしゃ 畠中恵
新潮社

2013.1.30

戯作の序 これより、始まり、始まり、となりまする
戯作の一 運命の者、歩いて玄関よりいたる
戯作の二 世の中、義理と付き合いが、山とありまして
戯作の三 羨ましきは、売れっ子という名
戯作の四 難儀と困りごとと馬鹿騒ぎ
戯作の五 いや、恐ろしき
戯作の六 明日が知れぬ世であれば
戯作の終 これにて終わりますると、ご挨拶申し上げ


たまたま週間新潮で「けさくしゃ」の連載が始まったのを見つけ、
毎週図書館で読もー
と思ったものの。
連載1回分って、ビミョーに分量があって、さらっと読めず。
おまけに、文春と新潮は人気があって、
図書館の棚にないこともあり、毎週読めずに話が飛んでしまい。
連載開始早々に挫折
なので、本になるのを楽しみにしていました

二百俵取りの旗本、高屋(たかや)彦四郎知久が、
山青堂にそそのかされて、戯作者になる
…というだけの話ではなく。
各章で起こる事件の真相を、戯作を書く要領で解き明かす
…ような仕立て。
各章の初めに、作者の茶々(というか、解説)が入るのが
必要な知識なんだけど、ちょっと邪魔。
軽いノリのワリに、なかなかリズムにのれない感じが
もどかしいというか、食い足りないというか…
だんだん登場人物にもなじんできて、楽しくなってきたところで、
「戯作の終 これにて終わりますると、ご挨拶申し上げ」で
主人公の人生総まとめ。
まさかの1冊読み切り
うそぉ…
もう少し、彦さんや山青堂のドタバタを読みたい
ほんとにこれでお終い?
せっかく、江戸の出版業界のこともわかったのに。

高屋彦四郎知久、筆名、柳亭種彦(りゅうていたねひこ)は
実在の人物。
Wikipediaの柳亭種彦の主な著作に「奴の小万」が
松井今朝子に「奴の小万と呼ばれた女」ってあったよなー。
タイトルはくっきり覚えているのに、
読んだかどうか、さっぱり思い出せない


[畠中恵]  [けさくしゃ]  [はたけなかめぐみ