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Wed2013.01.30


静かにしなさい、でないと 朝倉かすみ

静かにしなさい、でないと 朝倉かすみ
集英社

2013.1.28

内海さんの経験
どう考えても火夫
静かにしなさい
いつぞや、中華飯店で
素晴らしいわたしたち
やっこさんがいっぱい
ちがいますか


朝倉かすみ、「田村はまだか」が好きで。
文庫本には、短編「おまえ、井上鏡子だろう」が
収録されている、というのが気になり、
改めて文庫も借りて読んで、やっぱり好きで。

でもこの「静かにしなさい、でないと」は
生理的にコワイ。
読んでいて後味が悪くて、ちょっと辛い。
普通よりちょっと下で、
でも、普通にちょっと上を見ているだけなのに、
踏み外して落ちていく女たち…

ちょっと山岸涼子の「天人唐草」や
タイトルが浮かばないけれどコワイ短編が
重なる…

「いつぞや、中華飯店で」、「素晴らしいわたしたち」、
「やっこさんがいっぱい」は、心平らかに読める。

最後の「ちがいますか」なんて、
私は大丈夫?
ほんとに大丈夫?
って心配になってくるこわさ。

朝倉かすみ、まだそんなにたくさん読んでいないけれど、
「田村はまだか」だけじゃないんですね。
次に借りるもの、ちょっと躊躇します


[朝倉かすみ]  [静かにしなさい、でないと]  [あさくらかすみ

Mon2013.01.28


冷血 高村薫

冷血 高村薫
毎日新聞社

2013.1.25

第一章 事件
 2002年12月17日火曜日
 2002年12月18日水曜日
 2002年12月19日木曜日
 2002年12月20日金曜日
 
第二章 警察
 2002年12月24日火曜日
 2002年12月31日火曜日
 2003年1月6日月曜日
 2003年2月2日日曜日
 2003年3月3日月曜日
 2003年3月24月曜日

第三章 個々の生、または死
 2003年4月7日月曜日
 2003年4月10日木曜日
 2003年4月14日月曜日
 2003年4月17日木曜日
 2003年4月18日金曜日
 2003年4月21日月曜日
 2003年4月25日金曜日
 2003年4月28日月曜日
 2003年4月29日火曜日
 2003年盛夏
 2003年晩秋
 2003年冬
 2004年早春
 2004年夏
 2004年冬
 2004年暮れ~2005年1月
 2005年2月
 2005年春
 2005年夏~


物語は、13歳になったばかりの女の子の
キラキラ光が弾けるような文章で始まって
「これ、ホントに高村薫?」と、
少々面食らう。
少女の次に出てくる男が、親不知の疼きに悩まされていて
「あぁ、高村薫だ」と思う。

12月17日、18日、19日、20日と、
まず最初に13歳の高梨歩を通して高梨家の日常が語られる。
歩の視点で語られる部分が、高村薫っぽくないなー
と思いながら、しばらく読んで、
「あぁ、トルーマン・カポーティの『冷血』か」
と、やっと気づく。
カポーティ、読んだばかりなのに

第一章では、歩の語りの後に、
戸田吉生(よしお)、井上克美、それぞれの視点から、
井上が裏求人サイトに出した
≪スタッフ募集。一気ニ稼ゲマス。素人歓迎≫
の広告に戸田が応じて二人が出会い、
ATM強奪未遂、コンビニ強盗と行き当たりばったりに事件を重ね、
裕福な歯科医一家の留守宅を狙う計画を立てるまでが描かれる。


そして第二章、連休明けの12月24日、
高梨家の異変が発覚し、
警察によって、一家4人惨殺の様子が明らかにされる。
ここで合田雄一郎(ごうだ)登場。
今まで合田の年齢なんて気にしたことがなかったけれど、
2002年に40代ということは、もう今50代か…
と、ちょっと感慨深い。
警察の捜査が実って、犯人が二人とも逮捕される。

下巻に移って第三章。
取り調べで、一家4人惨殺するに至った理由を明らかにしようとする警察。
「忘れた」「わからない」「覚えていない」「気にしなかった」
金が欲しかったワケでもない、殺そうと思っていたわけでもない…

無差別殺人を起こした犯人が「誰でもよかった」と言うのを聞いて、
「誰でもよかった」って殺されるのはやだな
と思うけれど。
高梨一家が殺された理由は、「誰でもよかった」ですらなかった。
ちょっと何かのタイミングがずれていたら、こんな陰惨な事件は起きなかったのに。
犯人にも、なぜそうなったかわからないのに、
一瞬で命を奪われた。

でも「冷血」から想起されたイメージとなんとなく違うのは、
カポーティの「冷血」に同じ。

「冷血」の広告では、
≪スタッフ募集。一気ニ稼ゲマス。素人歓迎≫
が目を引いたけれど、
この煽りは、ミスリードだなぁ…

合田雄一郎の温度がちょっと低いのも気になる…


[高村薫]  [冷血]  [合田雄一郎

Tue2013.01.22


幸福な日々があります 朝倉かすみ

幸福な日々があります 朝倉かすみ
集英社

2013.1.18

あじさいのうた
 2010年6月
 2000年5月
夏休み
 2010年9月
 2000年8月
意見
 2010年11月
 2000年12月
翌日
 2011年3月
 2001年5月
消光
 2011年6月
 2001年6月


物語は、2010年6月に、わたしが家を出ていく日から始まる。
この年のお正月に、突然、
「夫にして恋人にして親友」であるもーちゃんに対して、
「夫としてはたぶんもう好きじゃない」から
別れてくれと告げる妻森子(しんこ)。
晴天の霹靂で、別れたくないもーちゃん。

物語は、今と10年前と交互に
それぞれ森子の未来に向かって進んでいく。

もーちゃんと別れて一人で暮らしてみたくなった今の森子と
結婚したばかりで、もーちゃんと二人の楽しい生活を積み上げていく10年前の森子と。
10年前と、同じエピソードが散りばめられていても、
全然違う森子の心のうち…

最後は、もーちゃんのところに戻るのかな…
という予感を断ち切るように出てきたiPodの人…

もーちゃんを好きで好きでたまらない10年前の森子。

「幸福な日々がありました」ではなく
「幸福な日々があります」なのは、
もーちゃんがいなくても森子が幸福だからなのか。
ぐるっとまわって元に戻るのか。
というか、戻ってほしいなぁ


「消光」という言葉を初めて知りました。
月日を送ること。日を過ごすこと。消日。
現在では多く、手紙文で自分側について用いる。
「小生、無事―致しております」

おかげさまで、無事、消光しております



Sat2013.01.19


禁断の魔術 ガリレオ8 東野圭吾

禁断の魔術 ガリレオ8 東野圭吾
文藝春秋

2013.1.16

第一章 透視す みとおす
第二章 曲球る まがる
第三章 念波る おくる
第四章 猛射つ うつ


ガリレオって、
迷宮入りしそうな難事件のトリックを、
天才物理学者湯川学が鮮やかに解き明かす…
というパターンなのだと思っていたけれど。
前作の「虚像の道化師 ガリレオ7」も今作も
そうではないようで。

1~3話はあっさり犯人が割れて、事件は解決。
(3話目は、湯川の活躍で犯人が挙がったけれど、
湯川の助けがなくても、ちゃんと犯人に辿りつけると思う。
草薙、まじめに仕事しろ

昔、東野圭吾を読め始めた頃は、
「東野圭吾の本には、「情」とか「人間味」みたいなものが
 書かれていなくて、コワイ
と、思ったものですが。
いつの頃からか、やたら「人情」が溢れだした東野作品。

ガリレオにも、情をトッピング。
でも、あんまり面白くない。

4話目の湯川の腹のくくり方は、かなり格好良いけれど
ストーリーも一番面白いけれど、
「結局何も変わりませんでした」っていうのはなぁ…

東野圭吾が書けば、売れる
でも、それでいいのかなー


[東野圭吾]  [禁断の魔術]  [ガリレオ8]  [ひがしのけいご

Mon2013.01.14


晩年 太宰治

晩年 太宰治
新潮文庫

2013.1.10


思い出
魚服記
列車
地球図
猿ヶ島
雀こ
道化の華
猿面冠者
逆行(蝶蝶 盗賊 決闘 くろんぼ)
彼は昔の彼ならず
ロマネスク(仙術太郎 喧嘩次郎兵衛 嘘の三郎)
玩具
陰火(誕生 紙の鶴 水車 尼)
めくら草子


読んだ本の内容は、読んだそばから忘れていくので、
「晩年」を以前にも借りていないと言い切る自信はないけれど、
多分、初。

でも、「葉」の断片の中に出てくる「哀蚊(あわれが)」と
「魚服記」は読んでるなー。
気に入ったのは「猿ヶ島」「道化の華」「盗賊」
「彼は昔の彼ならず」「ロマネスク」。

太宰治の処女作品集。






Sun2013.01.13


冷血 トルーマン・カポーティ 佐々田雅子訳

冷血 トルーマン・カポーティ 佐々田雅子訳
新潮社

2013.1.4


高村薫の最新刊は「冷血」。
なので、高村薫を読む前に、
トルーマン・カポーティの「冷血」を読んでみた。

1959年に、カンザスの片田舎で実際にあった一家4人惨殺事件。
狙われたのは、裕福な農場経営者クラッター氏。
「自宅に現金は置かない」主義のため、
奪われたのは、たった数十ドル。
殺されたのは、クラッター氏とその妻、
まだ10代の三女ナンシー、長男ケニヨン。
事件の凄惨さに、深い怨恨などの動機を探すも、
犯人達は、一家とは何の関わりもない二人組。
刑務所仲間のディックとペリーは、ケチな犯罪者。
強盗や詐欺は犯していたけれど、
見ず知らずの一家を皆殺しにするなんて…

この本が出た1960年代には、衝撃的な事件だったのかもしれないけれど、
悲しいかな、こんな一家惨殺事件は「よくある」事件になってしまった。

「ノンフィクション・ノヴェルの傑作」という言葉から
勝手に想像していたスピード感やサスペンス感はなく、
むしろ、冒頭から延々と田舎町の日常生活の描写が続き、
ちょっと読むのを挫折しそうになるくらいのゆったり感が
全体に漂う。
でも、中心人物以外の人達の生活も、
まだるっこしいくらいに丹念に書いているからこそ
時代が変わっても読まれる物語になっているのかも。





[冷血]  [トルーマン・カポーティ]  [佐々田雅子

Fri2013.01.11


最果てアーケード 小川洋子

最果てアーケード 小川洋子
講談社

2013.1.5

衣装係さん
百科事典少女
兎夫人
輪っか屋
紙店シスター
ノブさん
勲章店の未亡人
遺髪レース
人さらいの時計
フォークダンス発表会


死の気配
幽霊譚(ゴーストストーリー)






Thu2013.01.10


栞の読書メモ

栞の読書メモ


本を読んでも、読んだはしから、内容を忘れます。
手帳に、本のタイトルと著者名をメモしていますが、
中身がさっぱり浮かんでこないことが多々あります。

ミステリーも大抵のものは覚えていないので、
何度でも読めます

あまりに空しいような気がするので、
読書メモをつけてみることにしました。

あくまでも、自分が中身を覚えておくためのメモですので、
ネタばれ等配慮していません。

うっかりこのブログに来ても、
特に、未読のものについては、読まないでくださいね。

よろしくお願いします。


[読書日記]  [読書メモ