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Sat2017.07.15


しんせかい 山下澄人

しんせかい 山下澄人
新潮社

2017.7.14

しんせかい
率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか


第156回芥川賞受賞作

なんだっけ?
あぁ、富良野塾の2期生か。
なるほど。

母が「へたくそだけど、ちょっと面白い」
と言っていたので、
文章の拙さは、まぁスルー。

なんだろー、ちょっとアルジャーノン的な。
これはもちろん“狙い”だよな?

 どちらでも良い。すべては作り話だ。遠くて薄いそのときのほんとうが、
ぼくによって作り話に置きかえられた。置きかえてしまった。


そ、そうなの?

そしていきなり潔く、

それから一年【谷】で暮らした。一年後【谷】を出た。

終了。
ちょっとした爽快感

次の「率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか」が
同じテイストなので、
2度はないわぁ
と思ったら、富良野塾の試験を受けに行く前日の話。

そして最後は、

受かったから辞めた。

放り出すようなラストがいいな。

でも。
もういいかな。

題字は倉本聰。
本を開いて、扉はちゃんと横書き。
なかなかいい感じ


[山下澄人]  [しんせかい]  [やましたすみと]  [倉本聰

Wed2017.01.25


ランチのアッコちゃん 柚木麻子

ランチのアッコちゃん 柚木麻子
双葉文庫

2019.1.17

ランチのアッコちゃん
夜食のアッコちゃん
夜の大捜査先生
ゆとりのビアガーデン


裏表紙より。

地味な派遣社員の三智子は彼氏にフラれて落ち込み、
食欲もなかった。そこへ雲の上の存在である黒川敦子部長、
通称“アッコさん”から声がかかる。「一週間、ランチを
取り替えっこしましょう」。気乗りがしない三智子だったが、
アッコさんの不思議なランチコースを巡るうち、少しずつ
変わっていく自分に気づく(表題作)。読むほどに心が
弾んでくる魔法の四編。大人気の“ビタミン小説”をぜひ
ご賞味ください。



大きな森の小さな家
大草原の小さな家
プラム・クリークの土手で
表紙が目に浮かぶ…

やかまし村
ロッタちゃん
長くつ下のピッピ

カッレくんもいれて


ビアガーデンって日本で生まれたんですよ…
…(略)…
1953年、大阪で始まったんです。戦後焼け野原だった大阪に
ビルがにょきにょき建ち始めたころですね。ビアガーデンの
誕生の地となったのが、大阪第一生命ビル屋上。もともとは
そのビルの地下でレストランを経営していた…(略)…
屋上を借り切ってパーティーしたことが始まり…(略)…
屋上でビールを飲みたい、という声は後を絶たず、
とうとう屋上スペースを巨大なビアホールにすることになりました。
これがビアガーデン第1号です。


へぇ~。
大阪の第一生命ビルにも歴史あり


林真理子の『アッコちゃんの時代』のアッコちゃんとは
なんの関係もなかった…

ファンタジーですね。
親切な魔女の魔法の杖の一振りで…
そんなイメージ。

さらっと読めたけれど、
どれもハッピーエンドなんだろーか…

アッコちゃんが2話で終わっちゃったせいもあって
なんとなく消化不良な。
いや、そこまでしっかりした読後感でもないか。

ビタミン小説?


[柚木麻子]  [ランチのアッコちゃん]  [ゆずきあさこ

Tue2016.11.15


橋を渡る 吉田修一

橋を渡る 吉田修一
文藝春秋

2016.11.13

春―― 明良
 橋を渡る
 下町に夕立つ
 夏を踏む
夏―― 篤子
 願い事 叶うべし
 男たちの言葉涼し
 不惑の湯につかる
秋―― 謙一郎
 快哉を叫ぶ
 太鼓に乱れる
 鬼がくる
そして、冬
 響
 凛
 橋
エピローグ


なんだこれ…?

春、夏、秋までは、物語がどこへ向かっていくのか
それなりに面白く読んでいたのに。

いきなり70年後?
え? 『橋を渡る』って、SF?
そういう意味?

70年って、そんなに遠い未来/過去じゃないよね。
たった70年で、こんな世界がくる?
あ、たった70年で、世の中がここまで変わる方がコワイのか?
でも、たった70年前のことを知ってる人がいないってどうなの?

「冬」、いる?

「冬」に入って、読むのが苦痛になってきて、
弥勒シリーズにいって、
『橋を渡る』を読み上げたけれど…
(弥勒シリーズ、借りておいてよかった

『怒り』もそうだったけれど、
吉田修一って、こんな?

『パーク・ライフ』は好きだったよな…
『パレード』、『悪人』、『怒り』、
『横道世之介』、『平成猿蟹合戦図』、
『路(ルウ)』もそうか。

そんなに吉田修一知らないのか。
もういいか


[吉田修一]  [橋を渡る]  [よしだしゅういち

Fri2016.10.07


わたしの、好きな人 八束澄子

わたしの、好きな人 八束澄子
講談社

2016.10.5

1…「すまん、さやか」と杉田はいった。
2…「泣くな!」と杉田はいった。
3…「いいかげんにしろ!」杉田はどなった。
4…「行ってこい」とおやっさんはいった。
5…「人生はチャレンジ」セイラはいった。
6…「つらいことは自分を変えるチャンス」兄貴はいった。
7…「頼む。行かせてくれ」杉田はいった。


あさのあつこが『うふふな日々』でほめていたので。
(第2章 思考はめぐる 恋の効能)

八束澄子。
(たぶん…)

12歳のさやかと36歳の杉田。

いいなー

宮部みゆきの杉村三郎シリーズや、『何者(朝井リョウ)』で
浴びた毒気を、キラキラした空気ではらってくれる

いつもならここで、八束澄子を借りまくるのだけれど。
そうはしないで、しばらく余韻にひたっていたい。

ちょっと『私の男(桜庭一樹)』を思い出した。


[八束澄子]  [わたしの、好きな人]  [やつかすみこ

Sat2015.04.04


逢魔 唯川恵

逢魔 唯川恵
新潮社

2015.3.28

朱夏は濡れゆく  牡丹燈籠
蠱惑する指    番町皿屋敷
陶酔の舌     蛇性の婬
漆黒の闇は報いる  怪猫伝
悪夢の甘き唇   ろくろ首
無垢なる陰獣   四谷怪談
真白き乳房    山姥
白鷺は夜に狂う  六条御息所


帯より。

女の答えは、すべて
ホトにございます。

古典の名作に、濡れ尽くしのエロスを捧げ、到達した官能の極み。

美しく、艶めかしく、
そして、とてつもなく
怖ろしい奇譚集。


…そんなに怖くはなかった
官能時代小説?
学校では教えられない古典のお勉強^^*

四谷怪談の伊右衛門が、素直にいいヒトなのがちょっと意外。
でも素敵。


[唯川恵]  [逢魔]  [ゆいかわけい