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Sun2019.12.08


小箱 小川洋子

小箱 小川洋子
朝日新聞出版

2019.12.7

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小川洋子らしい静謐さに満ちた物語。
でも、慈しまれるのが、失われた過去、
ではなく、失われた子どもたちだからか、
かなり残酷で、グロテスクでもある。

もしかして、亡くした子どもを悼み、小箱の中での成長を
見守る人たちもまた死者なのではないかと思えてくる。

読んでいて、映画『アザーズ』のニコール・キッドマンと
子どもたちが浮かぶ。

表紙、J・J・グランヴィルの「彗星の大旅行」が美しい。


[小川洋子]  [小箱]  [おがわようこ

Thu2018.07.12


口笛の上手な白雪姫 小川洋子

口笛の上手な白雪姫 小川洋子
幻冬舎

2018.7.10

先回りローバ
亡き王女のための刺繍
かわいそうなこと
一つの歌を分け合う
乳歯
仮名の作家
盲腸線の秘密
口笛の上手な白雪姫


小川洋子らしい短編集。
するする読めるけれど、ちょっとイヤーな感じのもあって。
そういう意味でも小川洋子らしい。

「仮名の作家」、山岸凉子の『天人唐草』だなー。


[小川洋子]  [口笛の上手な白雪姫]  [おがわようこ

Sun2017.03.26


不時着する流星たち 小川 洋子

不時着する流星たち 小川 洋子
角川書店

2017.3.23

第1話 誘拐の女王
第2話 散歩同盟会長への手紙
第3話 カタツムリの結婚式
第4話 臨時実験補助員
第5話 測量
第6話 手違い
第7話 肉詰めピーマンとマットレス
第8話 若草クラブ
第9話 さあ、いい子だ、おいで
第10話 十三人きょうだい


ヘンリー・ダーガー
ローベルト・ヴァルザー
パトリシア・ハイスミス
放置手紙調査法
グレン・グールド
ヴィヴィアン・マイヤー
バルセロナオリンピック・男子バレーボールアメリカ代表
エリザベス・テイラー
世界最長のホットドッグ
牧野富太郎

実在の人物と出来事にインスパイアされて紡ぎだされた物語。
どれも小川洋子らしい世界。

「さあ、いい子だ、おいで」は、文鳥がかわいそうすぎる…


[小川]  [洋子]  [不時着する流星たち]  [おがわようこ

Mon2015.12.21


琥珀のまたたき 小川洋子

琥珀のまたたき 小川洋子
講談社

2015.12.19


オパールと琥珀と瑪瑙とあの子。
壊れてしまったお母さんと子ども達。

オパールはどこに行ってしまったの?


[小川洋子]  [琥珀のまたたき]  [おがわようこ

Wed2013.07.31


いつも彼らはどこかに 小川洋子

いつも彼らはどこかに 小川洋子
新潮社

2013.7.30

帯同馬
ビーバーの小枝
ハモニカ兎
目隠しされた小鷺
愛犬ベネディクト
チーター準備中
断食蝸牛
竜の子幼稚園


小川洋子の本は、まとめるのが難しい。
あらすじを書こうとしても、どんどん長くなってしまうし。
気になった言葉を引用しても、それは本筋と関係なかったり…
とりあえず、あらすじをまとめるのはあきらめて、
各短編に登場する動物をメモしようとしたけれど、
これまたうまくいかない…


◇帯同馬
凱旋門賞のために渡仏するディープインパクトの帯同馬となった
ピカレスクコート。

秋になり、凱旋門賞でディープインパクトが三着に敗れる、
というニュースを目にする。ほどなく帰国したのち、禁止薬物の
検出による失格が伝えられる。ピカレスクコートが無事に帰って
きたかどうか、教えてくれる人は誰もいない。



◇ビーバーの小枝
ビーバーが齧った小枝は、すっかり皮が剥がれ、象牙のようにすべすべに。


◇ハモニカ兎
胃の中にある、消化を助けるための2つの胃石に、薬効があると言われ
乱獲され、絶滅したハモニカ兎。

自分達の村が、オリンピックのある競技の開催地となるが、
村人達は、それがどんなスポーツなのか全くわからず困惑する。

『本競技は球技でありながら、ボールを一定の場所へ運んだり、
定められた範囲でそれを打ち合ったりするスポーツではありません。
得点を示すのはボールではなく、選手の動きです』


これは一体なんのスポーツ?

『試合が終了するのは、時間によってでも得点によってでもありません。
両チーム27個ずつのアウトを取らない限り、試合は終わりません』


あぁ、野球か。野球を見たことも聞いたこともない人に
野球を理解してもらうって難しいんだな。


◇目隠しされた小鷺
底の抜けた空き缶に嘴と頭がすっぽりと入ってしまった小鷺。


◇愛犬ベネディクト
ベネディクトはブロンズでできたミニチュアの犬だ。


◇チーター準備中
英名 Cheetah
チーターの最期にはhがあった。…(略)…
いつからチーターの一番後ろには、hが潜んでいたのだろう。



◇断食蝸牛


◇竜の子幼稚園
身代わりガラスは直径五センチほどの、ずんぐりしたひょうたん形の
透明なガラスで、コルクの栓で蓋ができ、口の部分に取り付けられた
ワイヤーの止め具に細い革紐を通して、ペンダントのように首から
ぶら下げられる作りになっていた。…(略)…
何らかの理由で旅ができない人のため、身代わりとなる品をその中に入れ、
依頼主に成り代わって指定のルートを巡るのが彼女の仕事だった。


5歳の弟が、自分の誕生日「3月3日」が賞味期限の食べ物を見つけると
専用の宝箱に仕舞い、ときどき取り出して、日付を確かめてはまた
そっと仕舞う…
6歳の誕生日を迎える前に、幼稚園の滑り台にかばんの紐を引っかけて
窒息死してしまう…

結局、旅の途中に弟と出会った彼女は、あちら側の世界に
行ってしまったのだろうか…


[小川洋子]  [いつも彼らはどこかに]  [おがわようこ